こんにちは!
こういった疑問にお答えします。
結論を先に言ってしまうと、最低でも毎日30分は必要です。
大人でも子供さんでも基本的にこれくらいの練習時間は必要。
もしこれ以下の練習時間で「ピアノを始めてみようかな?」という方がいたら、絶対にピアノはやめておいた方が良い…笑
では具体的に記事で解説していきます!
【ピアノ】練習時間の基本中の基本!「毎日がすごく大事」
時間の前にすごく基本的なことから!これを知らないと「五年くらいピアノ習ってるけど全然上達しないな」なんてことが起こります。
それは、
毎日必ず練習する
ということ。
割と、ピアノのやっている人の中では常識なんだけど、知らない人も一定数いる印象なので一応書いておきました。
ルービンシュタインやホロヴィッツは練習しない日もたくさんあったようですが、初心者のうちは(特に成長期)は1日休んでも割と退化しますね。
20世紀を代表するピアニストアルフレッドコルトーの言葉を借りると、(パデレフスキ、ハイフェッツなど他の方の言葉である可能性もあるとのこと)
1日練習しなければ自分に分かる。
2日練習しなければ批評家に分かる。
3日練習しなければ聴衆に分かる。
アスリートの世界では、昔から「1日休むと3日かかる」と言われているけど、あながち間違いでないような。
そして、5代目市川團十郎さんも、
一日稽古を怠れば、自分が下手になったと思う。二日稽古を怠れば、相手役に下手がわかってしまう。三日稽古を怠れば、贔屓筋に下手がわかる。その段階で、レッテルを張り替えることは、並大抵のことではない。
とおっしゃっています。
「例外もあるんじゃ」って言う方もいらっしゃるかと思いますが、実はあります。
ピアニストのYさんとお話していたら、子供の頃から「日曜日は練習しない」って話をしていてすごく驚いたことがあります。
その頃、国際コンクールで入賞して世間を賑わせていた頃です。本人に直接聞いたので間違いないですよ!(普段は6時間以上練習していたようです)
個人差ってやっぱりあるんですね。
例外はあるけど、基本的に「毎日練習が必要なんだ」と思っていて間違いないです。
【ピアノ】じゃあ練習時間は1日にどれくらい必要なの?
これはもちろん人によって変わります。
レベルによっても変わるし、どれくらい上達したいかによっても変わるし、才能によっても変わります。
なのでとりあえず初心者、中級者、上級者の3通りにレベルを分けてみました。そのレベルに分けて解説していきます。
【ピアノ】初心者の練習時間
まず初心者とは、
- ピアノを初めて1年未満の方
- 6歳未満(幼児)
- バイエルが難しいと感じる
どれか一つでも当てはまれば、初心者。
そういった方は毎日30分ピアノを練習すれば間違いなく上達します。「え、30分も!」って思った方もいらっしゃるかと思いますが、逆にそれ以下で進歩するのはかなり難しいです。
なので、もしピアノをはじめてみたいなって方、もしくははじめたばかりの方は、まずはピアノの練習を習慣化すること。これがすごい大事です。
習慣化するとき、最初の90日はすごいハード。でもだんだん楽になって、最終的に歯磨きと同じになります。
そうなると勝手にピアノが上手くなっていくようなそんな感じになるはず。もちろんピアノが好きなことが大前提です!
【ピアノ】中級者の練習時間
中級者はこんな感じに設定しました。どれか一つでも当てはまれば中級者だと思ってください。
- ピアノを3年以上続けている(毎日練習して)
- チェルニー30番が弾ける
- 音階が全調アンプで弾ける
こういった方も毎日30分練習していれば上達は可能です。でもすごくゆっくりとしたペースで上達していく感じになります。
なぜなら曲が長くなってくるから。例えば10分の曲を30分練習するのと、1分の曲を30分練習するのでは、やっぱり違ってきますよね?
なので目標は1時間がおすすめ。これなら自分でも「なんか上手くなってきたな!」って感じられるくらい上達する可能性が高いです。
やっぱり上達した方が楽しいし、それくらいがんばってみることがおすすめ。
それに追加して、例えば発表会の前とか、コンクールの前に練習時間を増やしたらさらに上達しますね。
ちなみにコンクールで入賞したいなって方は3時間以上を目標にするのがおすすめです。
【ピアノ】上級者の練習時間
上級者はこんな感じに設定しました。
- ピアノを7年以上続けている(もちろん毎日真剣に練習して)
- ショパンの練習曲が多少弾ける
- ベートーヴェンのピアノソナタ が全楽章演奏できる
こういった方が30分の練習すると、現状維持かほんのちょっとずつ進歩する。というのが体感としてあります。
もちろん趣味の方で「ピアノを楽しんでます!」って方はそれで素晴らしいです!
もしこれくらい弾ける中高生とかいたら、音楽の高校や大学に行こうか迷う人も多いはず。そういった方は、最低でも3時間以上練習するのはもう必須条件。
もし道を迷っているなら、「本当にピアノが好きか」、「もっともっと情熱を注ぎたいか」、「ワクワクするか」こんなところを基準にしてみるといいと思います。
基本的にここから先の道は、楽しくもあるけど割と険しい道なのでよく考えた方がいいですね!
ピアニストや作曲家の練習時間を比較
有名な作曲家やピアニストの言葉から引用します。
- ショパン「1日3時間くらい練習するといいよ。疲れたら休んで」
- リスト「重たいピアノで6時間練習せよ」
- コルトー「午前中に5時間練習するように」
- キーシン「時間は関係ないのでは」(とはいえ、ものすごい練習量で知られる)
- アシュケナージ「10時間は練習するよ」
- ランラン「昔は10時間、今は2時間くらい」
- 横山幸雄さん「4~6時間が理想だと思う」出典:ピアノQ&A 135 横山幸雄(上)
またポリーニのインタビューによると、「1日4時間くらい練習してます」って答える時や、「常にピアノを引き続けています」なんて答えています。
その他、ヴィルヘルム・バックハウスのインタビューでは、記者からの「ピアノを弾いていないときは何をしているんですか?」という質問に「ピアノを弾いています」なんて答えてます笑
その他のピアニストの意見を知りたい時は、こちらの本(現代の世界的ピアニストとの対話)のシリーズがおすすめ。インタビューのみで構成されている本ですごく勉強になります。
好きなピアニストの載っている本を探して参考にしてみるのがおすすめです。
そのほかのピアノのオススメ本は、下記にまとめています。レベルに合わせつつ読んでみてください。
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【必読!】読んだだけでピアノが上達!?【ピアノのオススメ本】
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まとめ:【ピアノ】練習時間はどれくらい必要?「レベル別に解説します」
いろいろみていくと、やっぱり「人によって違う」のだと思います。
とはいえ共通点もあります。それはやっぱり「毎日欠かさない」ということ。
これが一番大変だとは思いますが‥。でもそれに見合った成果は必ず実るはず。
最後にピアノの歴史上、もっとも素晴らしいピアニストの一人アルトゥール・ルービンシュタインの素晴らしい言葉で締めたいと思います。
1日に3時間、4時間以上練習してはいけません。だれもそれ以上長く集中することはできないし、一日の残りの時間は人生、愛、絵など世界に満ちる素晴らしい事に使うべきだ。もしもずっと練習室にこもってばかりいたら、その人の音楽は何を表現できるようになる?
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