こんにちは!
大人の方がピアノを独学する手順を書いてみましたが、今回が最後で上級編です。
上級の定義は?
もうちょっとがんばったら音大に入れるかな?というレベル、としています。ショパンの練習曲が少し弾けるかな?とかでも大丈夫です。(なので、トップ画像はショパンの石像です笑)
もし「いやそこまでは弾けないな」って方は、下記の記事を参考にしてください。
【初級編】
【中級編】
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【手順解説】大人の方がピアノを独学【中級編:練習の再開にも有効】
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【手順解説】大人の方がピアノを独学するために【上級編】
アマチュアの方でピアノを上級レベルまで弾けるようになる方って、基本的にピアノが好きだし、物事を継続するのも得意だし、向上心もあるような方がほとんどです。
なので、もしかしたら「そんなの当たり前じゃん!」って思われてしまうかもしれませんが、「一つでもお役に立てば」というような気分で書いていこうかと思います。
全部で7つあります。
一つの曲を仕上げる目安は3ヶ月
これは向き不向きもあるから一概には言えないけど‥人間やっぱり期限を決めた方が集中できるなって思います。
昔、ショパンの別れの曲だけをひたすら2年とか練習してる友人がいましたが、「さすがに長すぎだろ」って笑。
3ヶ月くらいで仕上げられるくらいの曲を1年に4曲練習してみる、とかの方が上達は早いなと。
これは、いろいろな方をみていて経験的に思います。
ショパンの練習曲はやっぱりすごい
「上級レベルでも練習曲って必要?」とこれはよく聞かれるご質問なのですが、ショパンの練習曲はすごくいい練習になりますね。
ショパンの練習曲は2、3分と長くないですし、なんと言ってもとにかく曲が美しい!
これは、練習していてすごく楽しいはずです。
もしyoutubeでショパンの練習曲を聴くなら‥
これは、まずはポリーニの演奏を聴いてみるのがおすすめです。もうこの演奏は有名すぎるというか、書くまでもないという感じですが‥
全く真似をできる人は世界中探してもいないんじゃないかな。とにかくすごい演奏で、お役に立つと思います。
楽譜はどの版を使えばいいの?
これはよくいただくご質問なので解説しておきます。
いろいろな版の楽譜が出ているけど、まず迷ったらパデレフスキ版で大丈夫です。ショパンの曲全てに言えるけどまずはパデレフスキ版で、というのが世界中で一般的です。
とはいえ、エキエル版やペータース版も人気があります。ヘンレ版はショパンに限ってはやめておいた方が‥(ちょっと難しい話だけど、校訂した方の解釈が独特です)
エキエル版は、いい面もあるけど少し耳に慣れていない音を含むといった感じです。ペータース版は使用している人数が少ない印象です。
というわけで迷ったらパデレフスキ版がおすすめです。(音大とかでも大概みんなこのパデレフスキ版を使ってますね)
楽譜 パデレフスキ編 ショパン全集 2 エチュード GTY01086459
バッハの作品もやっぱり役に立つ
バッハって音楽の父って呼ばれているだけあって、やっぱり上達の役に立ってくれます。
ショパンやモーツアルトはもちろん、ポップスでもジャズでもこのバッハの音楽に少なからず影響を受けていますね。
なので「バッハが音大の課題曲にならない」っていうのは聞いたことがないくらいです。
とにかく音楽のレベルが高く、とても人間が作ったとは思えないほど。バッハの音楽って難しいものが多いけど、少しずつでも練習してみるのがおすすめです。
バッハのどの作品がおすすめ?
とりあえず平均律がおすすめです。ピアノの旧約聖書って呼ばれるくらい、ピアノの最高の作品のひとつです。
もう少し気楽な作品がいいなって方は、イタリア協奏曲あたりがおすすめ。それから美しさで言ったら、フランス組曲やパルティータあたり。
壮大な作品に挑戦してみたい!って方には、イギリス組曲や半音階的幻想曲とフーガあたりがおすすめです。
バッハはどの版を使う?
これに関しては、思考停止でヘンレ版で大丈夫です。
「これ以外を使っている人をそもそも見たことがない」というのが正直なところです。
解釈版でいろいろな楽譜が出ているけど、まず手に入れるなら原典版が良いです。(原典版とは、バッハが書いたままの楽譜という意味です)
もちろんこのヘンレ版は原典版です。
下記はバッハの平均律。(青色の風格漂う表紙が特徴です)
年代に分けて、バランス良く練習する
ピアノの作品ってとにかく膨大にありますからね。
ちょっと音楽史的な知識が必要かもですが、ここではとりあえず省略して。
具体的には、
- 作曲された年代を変える
- 作曲家の国を変える
などです。
ドイツとフランスって近いけど、音楽は全くといっていいほど違いますからね。
というわけでいろいろな作品に挑戦してみるのがおすすめです。
音階の練習は役に立つことが多い
久しぶりに音階を弾いてみたら「あれ、うまく弾けないな」なんてことが起こってしまうことってありますよね。
やっぱり音階を全調弾くことができるってピアノでは超重要です。
詳しい音階の効能などは記事が長くなるので、分けて解説しています。
名演奏を真剣に聴いてみる
これが何よりも役に立ったりもします。
「じゃ〜誰を聴けばいいの?」って聞かれてしまいそうなので、一例を上げておきます。
- バッハ → アンドラーシュ・シフ
- モーツアルト → 内田光子
- ベートーヴェン → ダニエル・バレンボイム
- ショパン → クリスティアン・ツィメルマン
- リスト → エフゲニー・キーシン
- シューベルト → ラドゥ・ルプー
- フランス近代 → サンソン・フランソワ
もうありすぎるので、これくらいにしますがyoutubeで自分の練習している曲を、検索してみるのはすごくおすすめです。
特におすすめのやり方としては、日本語ではなく原語で調べることです。
例えば、「ベートーヴェン ピアノソナタ8番」ではなく「beethoven pianosonata 8」といった感じです。
録音して自分の演奏を聴いてみる
これもすごく効果が高いです。
録音してみたら「誰だこの下手な人」って思ってしまうことって実はたくさんあります。
僕も自分の下手さに呆れてしまったことが多数あります笑。
「今まで自分の演奏を聴いてたつもりになっていたんだな」って再確認できるので、そういった意味でおすすめです。
すごく勇気がいるし、エネルギーも使うけどその効果は抜群です。
最近はスマホとかで簡単に録音することが可能ですしね!
よく言われることだけど、音楽の上達って「自分の音をいかに真剣に聴くことができるにかかっているな」と。
巨匠メナヘムプレスラーさんも「上達とは、聴けるようになること」っておっしゃってました。
これが本当に難しいけど、録音してみることが一つの助けになることは間違いなさそうです。
以上で全て7つになります。
一つでもお役に立てたら幸いです!
【初級編】
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【手順解説】大人の方がピアノを独学するために【初心者編】
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【中級編】
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【手順解説】大人の方がピアノを独学【中級編:練習の再開にも有効】
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