こんにちは!
こういった疑問にお応えします。
本記事の信頼性
- 5年ほど前に導入し、実際にコンサートでの使用、ピアノのレッスンなどで使用しています。
- もちろんピアノの管理もしています。
ベーゼンドルファーインペリアルって?「鍵盤が全て黒なの!?」
ベーゼンドルファーインペリアルの7つの特徴
特徴の多いピアノであるかとは確かだけど、とりあえず7つにまとめてみました。
1. 一番は鍵盤の数が多いということ
普通のピアノより長6度、低い音が出ます。鍵盤でいうと、9鍵多いということです。
ちなみに鍵盤が多い部分が全て黒になっています。
2. 楽器全体を共鳴させる
ベーゼンドルファーは、ピアノの反響版を響かせるというより、ピアノ全体が共鳴するような造りになっています。
それゆえに金属的な音でなく優しい木が響いたような、懐の深い音がなるのが特徴。
この写真のようにピアノのフチが薄いこともより響きを良くするための工夫です。
それゆえにデリケート!
3. 見た目が美しい(どこから見ても)
音だけでなく見た目にもこだわりがあります。
例えば、ペダルの部分の金属部分が後ろから見えないように「ペダルボックス」という部分に工夫があります。
普通のピアノはこんな感じ。
ベーーゼンドルファーは、、
もちろんどちらも良いけど、ベーゼンドルファーの方が高級感があるように感じます。
また、ピアノの蓋を開けて中を覗いてみても「美しい!」って思うかと。
こんな感じ⬆️
4. なんでこんなピアノを作ったの?
もともとは、イタリアの作曲家ブゾーニがバッハのオルガン曲を編曲したときにもう少し低い音が欲しかったから。
有名な曲、バッハ=ブゾーニのシャコンヌの中にはこのベーゼンドルファーでなくては演奏できない音があります。
5. 生産台数が少ない
手作業の部分が多いので、かなり希少価値の高いピアノです。
ベーゼンドルファー全体でも47000台ほど。インペリアルになるとさらにその生産台数が減ります。
これはヤマハの100分の1ほど。
6. 値段はいくらくらい?
3000万円弱ほど。
ピアノのロールスロイスなんて言われているけど、価格でみても本当にピアノのロールスロイスといった感じです。
7. 実際にホール聴いた時の印象は?
特徴をリストでご紹介します。
- 気の温もりを感じる気品のある音色
- 穏やかで派手な音ではない(スタインウェイに比べると音も小さい)
- 弦楽器とよく調和する感じ
と、この辺りが印象に残ります。
ところでベーゼンドルファーインペリアルにも欠点はあるの?
もちろんあります。
例えば、、
- ピアノの管理が大変
- 慣れないと鍵盤のコントロールが難しい
- 鍵盤が多いので、最低音をミスしやすい
- 価格が高い!
- 大きくて重い
とこんな感じだけど、一番はなんといっても温度や湿度などの管理が大変ということ。
本当にその微妙な気温や湿度の差で、音色もタッチも変わってしまいます。
ベーゼンドルファーを愛したアーティスト
クラシックでは、
ヴィルヘルム・バックハウス(20世紀を代表するピアノの巨匠)
アンドラーシュ・シフ(現代最高のピアニストの一人)
ジャズでは、
キース・ジャレット(現代を代表するジャズピアニスト)
オスカー・ピーターソン(10年ほど前に亡くなった鍵盤の皇帝)
あたりが有名。
非常に音楽的に魅力のある方ばかりです。
僕がこの中で実際に生演奏を聴いたのは、アンドラーシュ・シフだけだけど非常に素晴らしい演奏&素晴らしい音でした。
まとめ:ベーゼンドルファーインペリアルって?「鍵盤が全て黒なの!?」
ピアノの上達にはもちろん練習が一番大事だし、人前で演奏することも大事だけど、「良いピアノの触れてみる」ということもすごく上達の助けになってくれます。
頭に良い音の響きを入れてあげるってすごく大事なんですよね。
スタインウェイのキラキラした音色もステキだけど、ベーゼンドルファーの包み込むような音色も大変魅力的です。
ぜひベーゼンドルファーの音に触れる機会がありましたらそんな耳で聴いてみてもらいたいなって思います。