こんにちは。
こういった方のお役に立てる記事になっています。
本記事の内容と信頼性
- 実際に自分で演奏した経験があります
- 実際に指導させていただいた経験があります
- 客観的なお話(友人、知人、コンクールでの選曲)なども参考にしています
これらをうまくミックスさせてつつ、本記事の作成をしました
ショパンのエチュード作品10の難易度は?
チェルニーよりグッと難しい
「いや、当たり前じゃん!」って思うかもですが、チェルニーの練習曲よりかなり難しい…
そして、もちろんモシュコフスキーやクレメンティよりも難しい。
言ってみれば、ピアノ曲の中でも最高峰に難しい曲であることは事実です。
ショパンコンクールで演奏を聴いてみても、完璧に演奏できる人はごくわずかというほどの難易度!
ショパンの作品の中でも難曲
「英雄ポロネーズとどっちが難しいかな?」とか「幻想即興曲とどっちが難しいかな?」など話題に上がるけど、間違いなくエチュードの方が難しい…
単純にテクニックだけで言えば、一番難しいかもですね。
外科医のもと練習しなくてはいけない…
これは、ショパンがこのエチュードを世に出した時の評判です。
あまりにも難しくて、指を痛めてしまう危険すらある。と言われたわけです!
ショパンのエチュードに挑戦するなら覚悟が必要…
なので、もし初心者の方やアマチュアの方が取り組もうとしたらかなり大変…
もちろん、ゆっくりと音だけをならべて自己満足に浸る…
と、それはもちろんできます。
けど、「ある程度はやっぱりうまく演奏してみたいな‥」
というのでしたら、本気でピアノに取り組むくらいの覚悟がないと難しいのが正直なところです。
では続いて、曲別に難易度を解説してみます!
【革命、黒鍵、別れの曲】ショパンのエチュード作品10の難易度を曲別に
まずはまとめて5段回にしてみました。
主観と客観をうまく調和しつつ、書いてみました。もちろん難易度に正解はないけど、参考程度にみていただければ幸いです!
- 10-1
- 10-2
- 10-3「別れの曲」
- 10-4
- 10-5「黒鍵」
- 10-6
- 10-7
- 10-8
- 10-9
- 10-10
- 10-11
- 10-12「革命」
「ほとんど4と5じゃないか!」ってその通り。笑
難曲なのだから仕方ない…笑
一応、各曲を一言だけ解説してみます!
作品10-1
昔、アリエ・ヴァルディ先生と言う、ピアノの名教師のレッスンを聴講したことがあるけど、その時にこの曲でレッスンを受けていた方がいたんです。
その時、先生のおっしゃったことは「この曲をノーミスで演奏できる人は世界に3人くらいしかいない…」と。
さらに「自分のクラスのイム・ドンヒョクなら可能」と。
イム・ドンヒョクさんとは、2005年のショパンコンクールで入賞した名手の一人です。
ショパンの練習曲の中でも特に難しい曲の一つ!
作品10-2
この曲はショパンの作品の中でも一番難しい曲!って言われたりもしていますね!
僕もまったくの同感です!
どんなに練習しても、よほど調子が良くないと演奏しにくい…
そんな曲かと思います。
世の中には、バラキレフのイスラメイとかピアノ曲で一番難しいと言われている作品があるけど、個人的にはこの作品10-2の方が難しいかと。
作品10-3「別れの曲」
別れの曲ってゆっくりとした簡単な曲かと思われがちだけど、本当はそんなことはないです。
正式名称は「ショパン 練習曲 作品10-3」です。
ちなみに「別れの曲」と呼ばれているのは、世界中で日本だけ!
練習曲の名前からも分かるとおり、とにかく難曲!
初心者の方が挑戦することも多い作品だけど、かなり覚悟を決めてから挑戦することをオススメします。
作品10-4
この作品は、革命のエチュードと同じか、それ以上にドラマチックな作品です。
難曲だけあって、音楽大学の入試や、コンクールではよく演奏されている作品ですね!
もちろんすごく難しいけど、作品10-2のような練習しても弾けない感じはないので、星4つとしました。
作品10-5「黒鍵」
この作品は名前からも分かるとおり、右手がピアノの「黒鍵」しか演奏しないです。
それゆえに演奏しにくいというがあります。
ショパンは「右手が黒鍵でなければつまらない作品」と言っていたそうだけど、いや良い作品だと思いますけどね…。
作品10-6
この作品は、別れの曲と同様にゆっくりした作品で、エチュードといっても、ピアノを歌わせる練習という意味の練習曲です。
なので、テクニックだけで言えば、この作品10の中では一番取り組みやすい作品かと思います。
作品10-7
この作品は、同じ音を連打する必要があるので、非常に難易度に個人差のある作品です。
難易度ってもちろんどの作品でも個人差が大きいけど、この10-7は特に個人差が大きい印象。
とはいえ、間違いなく難曲であることは確かです。
作品10-8
この作品は、右手が高速で軽快に演奏しなくてはならないところが、難曲と言われるポイントです。
指を速く動かすことについては、この作品が一番かもです。
作品10-9
左手をすごい速さで演奏しなくてはならないものの、ショパンの練習曲の中では入門的な位置付けです。
音楽高校に入りたての子とかが、よく練習している作品ですね。
初めてショパンの練習曲に取り組んでみよう!
という場合にオススメできる1曲です!
作品10-10
この作品は、全て和音でできている美しい作品です。
難しいポイントは、なんと言っても跳躍と指を広げないといけない点。
フレーズ、転調など音楽的にも難しい作品。
作品10-11
この作品も全て分散和音「アルペジオ」によってできている美しい作品です。
ひたすら指を広げつつ、演奏しなくてならないところが、一番難しいポイント。
とはいえ、慣れてしまうと星4の中では、演奏しやすいということもあると思います。
作品10-12「革命」
有名作品ですね!
この作品の難しいところは、なんと言っても左手が常に滑走しているところ。
左手の体力も必要だし、テクニックも必要。
音楽的に「革命」としての魅力を表現することも難しいポイントですね!
ショパンのエチュードの難易度を克服!「名演を聴く!」
克服と書いたけど、そんなのは簡単には無理です…。笑
一つあるとすれば、名演を聴きつつ、イメージトレーニングをするのがベストかと思います。
ご紹介しているものは、CDでも買えるけど Amazon「Music Unlimited」でしたらすべて聴くことが可能です。
30日間は、無料ですので検討してみる価値は高いと思います。
詳しくは下記をどうぞ。
-
Amazon「Music Unlimited」クラシック音楽を聴いた感想
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マウリツィオ・ポリーニ
これは現代最高のピアニスト「マウリツィオ・ポリーニ」を代表する演奏。
世界中の度肝を抜いた演奏です。
ある意味では、もう何十年も経っているのに今だに全てのピアニストに影響を与え続けているものすごいCD。
音大とかを受ける方で、このCDを聴いていない人は、おそらく一人もいないはず。
ウラディーミル・アシュケナージ
ポリーニに匹敵すると唯一言われているのが、このアシュケナージの演奏。
ポリーニが「完璧」というイメージに対して、このアシュケナージの演奏は、どこまでも美しいピアノ作品として表現されています。
この2つのCDを聴かずには、ショパンのエチュードは語れない…というもの。
ヤン・リシエツキ
リシエツキは、現代のポーランドの若手の中で最も注目されている方です。
ポーランドといえば、もちろんショパンの生まれ故郷。
そんなポーランドの1番の若手の出した演奏は、聴いて損はないかと思います。
ポリーニやアシュケナージとは、まったく違った視線からアプローチしている点がすごく勉強になります。
ショパンのエチュード「楽譜はどれ使う?」
パデレフスキ版
とりあえず、迷ったらこれがベストかと。
世界中で、何十年もこのパデレフスキ版が使用されています。
「ピアノのピースってどうなの?」というと、結論ショパンのエチュードについてはあまりオススメではないです。
理由としては、これくらいピアノを弾ける方でしたら、間違いなくほかの作品も色々と挑戦してみたいと思うはずだから。
とにかく、迷ったらこのパデレフスキ版の一択です。
エキエル版
これはショパンコンクールの公式の楽譜として採用されているもの。
パデレフスキ版よりも最新の研究によって、明らかにされたショパンの本来の音に変更されているところがあります。
現在では、少しだけ違和感を感じる音も含むけど、近い将来この音が一般的になる可能性は大です。
はじめからこのエキエル版を使ってみるのももちろんオススメ。
詳しくは、下記をどうぞ!
-
【比較】ショパンのおすすめ楽譜「選び方の解説あり」
続きを見る
まとめ:難易度は?【革命、黒鍵、別れの曲】ショパンのエチュード作品10
まとめるまでもないけど、一応まとめておくと、、
- 結論は全て難曲!
- CDでイメトレは効果的!
- 楽譜はパデレフスキ版かエキエル版
弾けると、自分でも気持ちが良いし、人からも「すごい!」って言ってもらえる特典付きの作品です。笑
ぜひ少しずつでも挑戦してみてください!
ありがとうございました!