こんにちは。
このアンドラーシュ・シフの本は素晴らしい本です。
とはいえ、枕にできるくらい分厚い…。
そんなわけで、本記事はシフのすごさ、さらに音楽を勉強している方が、本を読まずとも、サクッとお役に立つように工夫しました。
ではさっそく!
アンドラーシュ・シフはすごい…「名著を読み解いてみた」
本の厚さはこのとおり!まずはシフってどんな方か解説!
アンドラーシュ・シフはすごい!どんな方かサクッと解説!
シフは、1953年生まれ、ハンガリー出身のピアニストで、特にバッハやモーツアルトなどの古典派をレパートリーの中心としている方です。
バッハのピアノ曲だと、インベンションから平均律まで幅広く録音をしていて、ピアノをやっている方なら100%参考にするであろう方。
しかも平均律を全てアンプで演奏したりするから「シフはすごい!」ってとにかく言われますね。
平均律というのは、音大の受験で必ず演奏するような曲で、1曲アンプするだけでもとにかく大変!
それを全曲アンプで演奏したりしているのですから、想像を絶するほどすごいわけです。
シフの実際の演奏会に行った感想
2020年のコロナ直前に聴きに行きました。
印象は、あくまで音楽に真摯に向き合っていて、自然体そのもの。
派手さ、奇をてらう演奏からは正反対。
この日は「曲の間の拍手はご遠慮ください」とのことだったので、演奏会全体がゴールドベルク変奏曲を聴いているようなそんな印象でした。
(曲目は、ベートーヴェンの告別、ブラームスの作品118,119など)
では本の内容へ!
アンドラーシュ・シフの本の内容へ
では、著作権に触れない程度に…。笑
シフは「音楽の本質はなんですか?」との質問に「はじめに静寂があり、静寂から音楽が生まれます」
と答えています。
まるで、聖書に出てくるヨハネの福音書みたいですね。(「はじめに言葉ありき…」)
おそらくクリスチャンなのだと思います。
「これはピアノを勉強している人にも役立つ!」と感じたところ
それは、シフの言葉で「私は非常によく注意深く聴くようにつとめます」と。
つまり「自分の演奏する音を良く聴く」という意味。
さらに「奏でた音の響きを第三の耳で後から追いかけてゆくことが重要」と。(翻訳が素晴らしくて感動…)
実は、この話を聴いて、自分でも実験してみたところ、飛躍的にピアノを上達させることができたな、と実感してます。
実は、聴いているようで、聴いていないのが、自分の音なんですよね…。
シフの自然体は演奏は、メトロノーム的ではない
つまりシフの演奏って人工的な演奏ではなくて、ものすごく人間的な演奏。
その辺りが特に魅力的。
実際、著書の中で「多くの場合、メトロノームを守りすぎている。音楽はそんなに単純ではない」と。
「ルバート、全体の統制、移行、経過の全てが大事」と語っています。
アンドラーシュ・シフのピアノ練習方法!
著書によると「私は毎日バッハから練習をはじめます」さらに「たいてい1時間くらい」と。
敏捷性は、ゴールドベルク変奏曲を練習すればOKとのこと。
かなり独特だけど、音大の入試前やコンクールに挑戦している時なんかには、すごく参考になるところだと思います。
「ゆっくりと練習すべき」
これは、シフの言葉です。
「集中力と知性を持ち、曲を理解しつつ、ゆっくり練習すべき」と。
(↑難しい曲は。という意味です)
バッハを暗譜することは難しい??
前提として、バッハの暗譜はとにかく難しい!
シフは「私はそうは思いません。幸運にも私は記憶力が良い方でした」と。
イヤ、超人的な暗譜能力だと思います。笑
しかし「さすがに60歳を超えたら、記憶力が低下した…」とのこと。
シフが語る、バッハの演奏法
シフは「バッハはペダルを極力使うべきではない」と語っています。
これには「禁欲的すぎる」とたくさんの非難を受けたそう。
現代では、バッハを演奏する時には「わからないくらいにペダルを使う」というのが、主流だと思います。
コンクールとかでも、バッハで全くペダルを使わない人がいるけど、これは間違いなくシフの影響かと。
つまり、シフがコンクールから音大の入試まで、幅広く影響を与えているわけです!
アンドラーシュ・シフの演奏を聴く
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まとめ:アンドラーシュ・シフはすごい!「こんな方は読んでみて!」
読んでみた方が良いのは、こんな方です。
- ピアノを勉強している、高校生以上の方
- バッハの音楽が好きな方
- アンドラーシュ・シフの演奏が大好き!
この本の特に良いところは、超一流のピアニストの思考を学べるという点。
普段の練習や、レッスンでは身につけることのできない「思考」の部分が得られます。
分厚い著書だけど、全て質問形式で読みやすく、全てアンドラーシュ・シフの語り口調。
なので、高校生でも十分に読むことができると思います。
ぜひ世界のトップピアニストから、学んでみてください!