こんにちは。
先日、ショパンコンクールで中国系カナダ人ピアニストのブルース・シャオユー・リウさんが優勝されました。
というわけで、ブルースリウさんがショパンコンクールで優勝した背景と魅力についてまとめてみました。
ブルース・シャオユー・リウさんの経歴をサクッと
1997年フランス生まれ。
8歳の時にピアノをはじめる。モントリオール音楽院でリチャード・レイモンドに師事した後、モントリオール音楽大学で、ダンタイソンに師事。
2015年、ヨーロッパ賞を受賞。
2016年、仙台国際ピアノコンクールで第4位
ブルース・シャオユー・リウさんの魅力はどんなところ?
ここからは独断と偏見で、リウさんの演奏の魅力を解説してみます…。
フランス生まれ
ブルース・リウさんの演奏を聴いていると、音自体は伝説のフランス人ピアニスト「サンソン・フランソワ」に似てる…
って思うんですよね。
» 聴いてみたい方はYouTubeの動画をどうぞ(サンソン・フランソワを原語で検索してみた結果です)
中国系であること
とはいえ、ご両親は中国人なんですよね。
ショパンコンクールで同じく優勝した中国人といえば、もちろんユンディ・リだけど、コンクールで演奏した曲はマズルカop33と、アンダンテスピアナートと華麗な第ポロネーズ、ピアノコンチェルトの1番は同じ選曲。
共通点は、コンクールで聴衆を惹きつける魅力かなと。
一次予選から圧倒的に聴衆から大人気でしたね。
あまりにもブラボーの嵐だから、「もしやサクラかな?」
と感じてしまうほど。
もちろんそんなことはないです。笑
ショパンコンクールでの使用楽器はFAZIOLI
FAZIOLIを使用してショパンコンクールで優勝したのは、もちろんブルース・リウさんがはじめて。
そのほかの楽器(スタインウェイ、ヤマハ、カワイ)と比べると「発音が速いな〜」
という印象を受けました。
直接、会場で聴いていたら、おそらく他の参加者に比べてかなり直接的に聴こえてきたんじゃないかな〜
と思いますね。
カナダで学んでいるところ
フランス生まれだけど、音楽を学んだのはカナダ。
それゆえに本場のヨーロッパから離れていることもあって、演奏がとても自由。
アルゼンチン生まれのマルタ・アルゲリッチさんとかも同じ感じですね。
カナダ人のピアニストというと、もちろんグレン・グールドが有名だけど、彼もものすごく特徴的。
カナダには、自由でありながら素晴らしい音楽の才能が開花する環境があるのかもです。
名教師「ダン・タイ・ソン」はすごい
ショパンコンクールの結果発表の時に、マイクを持った方の後ろにいらっしゃるのがダンタイソンさん。
ダンタイソンも同じく、ショパンコンクールで優勝した現代最高のピアニストのお一人です。
ダンタイソンは名教師としても有名…
これは20年以上も前から言われていることで、
「なぜあなたは名教師だと言われていると思いますか?」
というインタビューに「日本の先生は怖すぎるだけです…」
と答えていたのが、すごく印象的です…。笑
たしかに、20年前とかだと特に音大とか、死ぬほど怖い先生が多数いらっしゃいました…笑
前回のショパンコンクールでも入賞者を出している
前回3〜5位までの入賞者(3位:ケイト・リウ、4位:エリック・ルー、5位:イーケ・(トニー・)ヤン)
この3名は皆さん、ダンタイソンに師事されています。(2015年に結構話題になりました)
とにかく、どんでもない名教師には間違いないですね…。
ピアニストとしてももちろんすごい…
ダンタイソンの演奏の特徴としては、澄み切った音色だと思うんですよね。
やっぱりとりわけ、ショパンの演奏はものすごく評判が高いです…。
一番、ダンタイソンの魅力を体感するなら、ショパンのノクターンだと思います。
とんでもなく美しいノクターンですね…。
4つの要素が見事に融合された…
ブルース・リウさんのお話に戻って…
「何が見事に融合されたの??」
というと、中国人、フランス生まれ、カナダで勉強、ダンタイソンに師事。
この4つです。
僕自身、色々な方のショパンを聴いているけど、ブルース・リウさんに似ている演奏というのは、ちょっと思いつかないです。
「さっき、フランソワに似てるって言わなかった?」
というと、似ているのは音色だけ。
あとは全然違います。
すごくオンリーワンなところが魅力かと。
そして、ショパンコンクールではものすごく楽しいそうに演奏されているのが、印象的でした。
聴いているこっちが楽しい気分になるほど。
このあたりもすごく魅力的です。
終わりに:ブルース・リウさんのインタビューでのお話のまとめ
最後に、ショパンコンクールで入賞直後に受けていたインタビューをまとめつつ終わりにします。
主要なところだけをピックアップしました↓
- 今は非常に疲れている(ショパンコンクールの直後)
- 幸せな気分は長く続かないと思う
- なぜならこの賞には大きな責任が伴うから
- 重要なことは今までしてきたことを維持すること
- 受賞については全く考えていなかった
- ファイナルの演奏は最後だったので、何も考えられなかった
- ピアノを始めたのは8歳「そんなに早くない…」
- 趣味はたくさんある:チェスや囲碁
- 毎日泳いでいる…
- テニス、卓球、サッカーも好き
- ピアノはそのうちの一つ
- 真剣に始めるまでは1日10分の練習
- 今後はそのままの自分でありたい
これらを少し要約すると…
- 謙虚なお人柄
- 調子に乗ったりは全くしなさそう…笑
- 趣味がやたらに多い…笑
- マイペース
こんな感じですかね??
こちらは結果発表の時の様子のスクショ。
「どこにブルース・リウさんがいるかわかりますか?」
「一瞬どこにいるの?」という感じだけど、よく見ると茶色の服の「ハオラオ」さんの後ろにいらっしゃいます。笑
今までのショパンコンクールの優勝者の反応と少し違うな〜という印象でした。
とにかく素晴らしく演奏もお人柄も魅力的な方に感じますね。
と、ではこれくらいで終わりにします。
今後のブルース・リウさんの演奏の変化も楽しみですね!
応援しつつ、聴かせていただきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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