こんにちは。
グリンカ=バラキレフの名曲「ひばり」を下記の4つで解説しました。
- グリンカ=バラキレフ「ひばり」の解説
- グリンカ=バラキレフ「ひばり」の難易度(チェルニー40番終了以上)
- グリンカ=バラキレフ「ひばり」のオススメ楽譜(ヘンレ、キーシン運指)
- グリンカ=バラキレフ「ひばり」の3つの名演+α
「ひばりを弾いてみたいな!」という方の参考になる記事になっています。
グリンカ=バラキレフ 「ひばり」をわかりやすく!
「=」というのは、グリンカが作曲した曲を、バラキレフが編曲したという意味。
ちなみに「ひばり」は上記の鳥。(Wikipedia)
なるべくわかりやすくポイントだけ、まとめました。
グリンカについて(ミハイル・グリンカ)
- 1804年ロシア生まれ(ショパンやリストより少し前)
- ジョン・フィールド(ショパンも憧れた人)にピアノを習う
- 初めてロシア音楽をつくったと言われる
- ロシア5人組に影響をあたえる(5人のうち1人がバラキレフ)
- 「ひばり」は歌曲集「ペテルブルクへの別れ」の中の曲
バラキレフについて
- 1837年ロシア生まれ(グリンカの33年あと)
- ロシア5人組のひとり
- ピアノの難曲「イスラメイ」は有名
- チャイコフスキーにも助言
「ひばり」は、「イスラメイ」の次に有名な作品。(たぶん)
チャイコフスキーの作品「四季」の中で、「ひばり」という曲を作曲しているけど、間違いなくバラキレフの編曲した「ひばり」に影響を受けていると思います。
グリンカ=バラキレフ「ひばり」について
- グリンカが作曲した歌曲集「ペテルブルクへの別れ」より「ひばり」のフレーズがモチーフ
- バラキレフがリストのようなヴィルトゥオーソを用いてピアノ曲に編曲
- 哀愁のあるメロディーに歌曲の伴奏形がつく
- 少しずつメロディーにきらびやかな装飾がされて展開
- アンコールや、かなりピアノの弾ける子供さんに人気の作品
グリンカ=バラキレフ 「ひばり」の難易度
かなりピアノの弾ける子供さんや、初心者を突破した大人の方に人気の作品でもあるので、サクッと難易度を体感的にまとめました。
- チェルニー40番終了よりちょっと難しいくらいのテクニック
- 譜読みは上記より難しい
- とはいえ6ページで取り組みやすい(ヘンレ版を参照)
バラキレフが「弾きやすく」編曲してくれている印象で、演奏効果が「難易度以上」にあるのが魅力かと。
難易度を「有名なピアノ作品」と比較
同じ年代のショパンやリストの作品と比較しました。
- 「ひばり」>ショパン「子犬のワルツ」
- 「ひばり」=リスト「愛の夢」
- 「ひばり」=リスト「献呈」
- 「ひばり」<ショパン「練習曲集」
- 「ひばり」<リスト「ラ・カンパネラ」
大きく外れてはいないと思います!
グリンカ 「ひばり」←キーシンが運指。最高の楽譜
グリンカ=バラキレフの「ひばり」で出版されている楽譜は、
- ヘンレ版(圧倒的にオススメ!)
- シャーマー版
この2社。全音のピースなどはありません。
ヘンレ版←キーシンが運指
このとおり、ヘンレ版はあのエフゲニー・キーシンが運指(指づかい)を書いています。
これはかなり「レア」なことで、キーシンが唯一「運指」を行なった楽譜でもあります。
この運指は「さすがキーシン!」と言えるような、素晴らしい運指だと思います。
「キーシンが運指を書いているから、ひばりを弾いてみようかな」というレベルですね。
2023年現在、不思議なことに楽天市場のみ取り扱いがあります。(Amazonでも在庫が復活すると思います)
グリンカ=バラキレフ 「ひばり」の3つの名演+α
実は「ひばり」の録音をしているピアニストは、ほぼいないです。
とはいえ名演が2つあるので…
- エフゲニー・キーシン(YouTube)
- ミハイル・プレトニョフ(YouTube)
- イリーナ・アイヒャー(Amazon)
キーシンは、どこのコンクールでも入賞してしまうような超名演で、プレトニョフは天才的による魔術的な演奏だと思います。さらにアイヒャーはバラキレフの名手。
どれらもCDなどの販売はなく、YouTubeに動画がころがってました。(リンク切れの可能性あり)
個人的には、プレトニョフの名演を聴いて「ひばり」の魅力に気がついた感じです。
さらにイリーナ・アイヒャーというバラキレフの名手の演奏はさすがに素晴らしい…(Amazon Music Unlimitedで「The Lark」と検索すると聴けます)
それからピティナのD級の入賞者演奏会で演奏している、石井佐和子さんの演奏(YouTube)は素晴らしいですね。
プレトニョフのような才能を感じてかなり驚きました。
それでは終わります。最後までありがとうございました!