こんにちは。
もし「ピアノの歴史上、一番才能があると思うピアニストは誰ですか?」
という質問があったら、間違いなくこのアルゲリッチがその一人にあげられると思います。
僕自身、1番をあげるのはさすがに難しいけど「10人選びなさい」
と言われたら、間違いなくその一人にアルゲリッチを挙げると思います。
アルゲリッチの演奏って一言で言うと、音楽的な感覚を刺激されるような演奏かと。
そんなわけで、本記事ではアルゲリッチに関する情報とおすすめの動画、名盤と言われているCDのご紹介をしてみます。
まずは、アルゲリッチのご紹介から‥
マルタ・アルゲリッチってどんな方?
まずはアルゲリッチの経歴を
すごく詳しく知るには、Wikipediaが便利です。
ここではできるだけ簡単に、そしてWikipediaにはない情報を中心にまとめてみます!
- アルゼンチン出身、現在79歳
- 24歳のときショパンコンクールで第1位
- 現代最高の評価を受けるピアニスト
これだけ知っておけばとりあえずOKです!
ちょっと余談
実はアルゼンチン出身のピアニストってすごく稀です。
有名なのは「アルゲリッチ、バレンボイム、ゲルバー」の3名。
数が少ないのに、大天才がズラリと並びます。
この3人の共通点は、幼少期にスカラムッツァという名教師にピアノを習っていたということ。
この大天才3人が世の中に存在しているのは、スカラムッツァの功績と行っていいかと思います。
スカラムッツァの情報はWikipediaにも出てないです。
マルタ・アルゲリッチ伝説
アルゲリッチといえば、とにかく大天才でしかもかなり破天荒な方なので伝説だらけ。
まとめてその伝説をご紹介してみると‥
- ルームメイトが練習しているピアノ協奏曲をミスタッチまで全て記憶した
- 結婚は3回ほど
- コンサートのキャンセルも割とよくある
- ポゴレリチがショパンコンクールの予選で落ちてしまった時、怒って審査員を辞めた
- 日本と日本人大好き
とこのあたりは特に有名。
一番有名なのは、ポゴレリチによるショパンコンクールの事件。
日本にすごく好感を持っていて、温泉地である別府でアルゲリッチ音楽祭を開催していることでも有名です。
これ以外では、ウィーンフィルが女性団員を受け入れていないことから、ソリストに呼ばれても長いこと拒否していたことは有名ですね。
アルゲリッチの演奏の特徴は?
世間で一般的に言われているのは‥
- 自由奔放
- スバ抜けたテクニック
- リズム感が抜群
- エネルギッシュな演奏
- 強靭なタッチ
とこのあたり。
個人的にすごいと思うのは、音楽をどこまでも自由に捉えているのに、曲の本質を全く失わないところ。
それどころか、曲の新しい魅力まで気付かせてもらえるような演奏ですね。
バッハの演奏では特に、全ての音に歌心があるところがとにかくすごい!
ここからは、アルゲリッチの有名な演奏のご紹介をしてみます。
youtubeで無料で見れるものも多数あるので、ぜひ大天才アルゲリッチの演奏を聴いてみてください!
【無料あり】アルゲリッチの名盤とおすすめ動画5選
たくさんあるけど「特にこれはどう考えてもすごい!」
というものを5つ選んでみました。
ご紹介の前に…CDでも買えるけど Amazon Music Unlimitedでしたらすべて聴くことが可能です。
30日間は、無料で解約も自由ですので検討してみる価値は高いと思います。
詳しくは下記をどうぞ。
-
Amazon「Music Unlimited」クラシック音楽を聴いた感想
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1:デビューリサイタル「アルゲリッチの魅力が全開!」
こちらは、アルゲリッチが10代の時の演奏で、にもかかわらずコーヒーがぶがぶ飲んで、タバコをバカバカ吸って録音していたと言うから驚きです。笑
ホロヴィッツはこの録音を高く評価していて、さらにミケランジェリが自分の録音と錯覚したというからまた驚き。
ちなみにホロヴィッツとミケランジェリは、ピアノの巨匠として有名な方です。
収録曲は、ショパン「スケルツォ第3番」、ブラームス「2つのラプソディ」、プロコフィエフ「トッカータ」、ラヴェル「水の戯れ」、ショパン「舟歌」、リスト「ハンガリー狂詩曲第6番」
全てAmazon Music Unlimitedでも視聴が可能です。
特におすすめは水の戯れ。
2:プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番「アルゲリッチの技巧とリズムがすごい!」
こちらも歴史的な名盤の一つ。
20代の時の録音です。
プロコフィエフ&ラヴェル:ピアノ協奏曲/CD/UCCG-4662
ですが、実は昨年78歳になられてからも演奏されています。
若い時の演奏は「演奏、素晴らしかったです」と声をかけたら「だから何よ」
と言われてしまいそうなそんな演奏。笑
オーケストラはアルゲリッチについていくのが精一杯。笑
全体を聴いて感動するのは個人的には圧倒的に昨年の録音の方です。
こちらは、アルゲリッチにオーケストラがものすごく気を使ってますね。
ほんの少し聴いただけでも感動する演奏です。
どちらもyoutubeで聴くことが可能です。
>>> 若い時のプロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番(20代)
3:バッハ「アルゲリッチがバッハに光を当てる‥」
アルゲリッチのこちらのバッハの作品集もすごく有名な録音です。
アルゲリッチの演奏するバッハって全ての音が音楽的というか、生命力があるところが特徴。
何100年も昔に作曲された曲なのに「つい最近作曲された曲では?」
と感じるようなとにかく瑞々しい演奏。
学生のときチェンバロの授業を受けたことがあるけど「アルゲリッチをよく聴くといいよ」
とアドヴァイスをいただいたことがあります。
それくらい古楽器の専門家にも評価の高い演奏です。
Amazon Music Unlimitedで、アンコールでバッハのイギリス組曲を演奏した様子を見ることが可能なのでぜひ。
4:シューマン「アルゲリッチの感受性に圧倒される‥」
こちらはアルゲリッチがシューマンを演奏する代表的な録音。
アルゲリッチ自身「シューマンは腹心の友」と語っていて、心が通じ合うという感じですかね。
これを高校生のとき初めて聴いたけど「クライスレリアーナってすごいいい曲だな〜」
と思って自分で弾いてみて初めてアルゲリッチのすごさに気がつきました。
「アルゲリッチのように魅力的に弾くのはとても無理だ」
といった感じです。
今聴いてみると「本能のまま100%で演奏した」
といった印象。
魅力がありすぎて「これを聴いてしまうと他の人が演奏するクライスレリアーナを聴くことができなくなる」
とそんな演奏に感じます。笑
Schumann シューマン / 子供の情景 、 クライスレリアーナ
5:ショパン「ショパンとアルゲリッチが絶妙に融合‥」
アルゲリッチの演奏するショパンを聴きたかったこちらが唯一無二だと思います。
とにかく有名な作品だらけなので、誰にでも聴きやすいということでおすすめです。
あえて一つご紹介するとしたら、知名度も低くて派手ではない作品を。
アルゲリッチの演奏するショパンのマズルカです。
マズルカとはポーランドの民族舞曲だけど、アルゲリッチのリズム感の良さが相まって名演になっています。
下記の作品は、アルゲリッチがよくアンコールで演奏されています。
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番、幻想ポロネーズ、英雄ポロネーズ、3つのマズルカ作品59
おまけ:アルゲリッチの映画も最高
実はアルゲリッチって、映画もあるんです。
この映画はドキュメンタリーなので、アルゲリッチの普段の姿を見ることができます。
そういった意味でも本当にこの映画は貴重ですね。
それにすごく面白いですよ!
題名は、「私こそ、音楽」というもので、詳しい内容は長くなるので別記事で解説をしています。
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映画『アルゲリッチ 私こそ、音楽』を見た感想とレビュー
続きを見る
まとめ:アルゲリッチの名盤CDとおすすめ動画
以上で、アルゲリッチの名盤とおすすめ動画です。
僕のアルゲリッチの思い出としては、中学3年の時に初めて聴いて、
「これを小学生の時に聴きつつ練習したかったな」と。
アルゲリッチの演奏には、感性を豊かにしてくれたり、音楽的な才能を刺激してくれたりする要素があると思っています。
ショパンコンクールで1位をとったチョソンジンさんも、
「コンクールの前はアルゲリッチの演奏を聴いて耳から練習した」
と語っています。
その気持ちものすごくよくわかるな〜と。
なので子供さんとか、ピアノの才能を伸ばしたい中高生とかに特におすすめです!
ぜひ一つでもアルゲリッチの演奏が気に入ってもらえたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます!