こんにちは!
こういった方のお役に立てる記事になっています。
本記事の信頼性
- 自分も小学生の時に「子犬のワルツ」を演奏したことがあります
- 子供さんを含め、数名の方に実際に指導をさせていただいた経験があります
ざっくりとはじめに言ってしまうと、ただ弾くだけならチェルニー30番を全曲練習できたくらいで弾けるはずです。
初心者の壁を突破して、中級者の真ん中くらいに思います。
全音のピースだと「C」になっていますね。
» 「子犬のワルツ」の「全音のピース」を調べる(Amazon)
つまり、全音でも「中級」というランクづけ。
僕もこれには納得です。
本記事ではさらに、
- 子犬のワルツの難易度をさらに詳しく
- 難易度を超越する方法(初心者でも弾ける方法)
- 小学生にもオススメする理由(上達スピードUP!)
- うまく演奏するための世界一カンタンな方法
- オススメの「子犬のワルツ」の楽譜
についても解説しています。
「そんなうまい話あるの?」って楽ではないけどありますよ。笑
ではまずはちょっと面白くない「子犬のワルツ」の難易度の詳しい説明から。
子犬のワルツの難易度は?さらに詳しく
最低条件として、
- ペダルを使ったことがある(両足)
- チェルニーの練習曲を♩=120くらいで弾ける
- 年齢でいうと、小学校4年生以上が目安
ちょっと順番に解説すると、
ペダルは両足使う
子犬のワルツは基本的に「ダンパーペダル」と「ソフトペダル」の両方を使います。
使わない方法もあるけど、基本的には使った方が良いです。
「ダンパーペダル」というのは一番右のペダル。「ソフトペダル」というのは一番左のペダルのこと。
最近はアシストペダルとかいいものが出てきて、子供さんでもうまくペダルを踏む人が増えましたしね。
ピアノで両足のペダルを使うのって、車のアクセルを踏むよりもかなり難しいものです。
なので、ペダルの経験があった方がずっと楽に「子犬のワルツ」に挑戦できますね。
もちろん、ペダルの経験がなくても大丈夫だけど、ちょっと苦労してしまう可能性は高いです。
チェルニーの練習曲を♩=120以上で弾ける
子犬のワルツの難しいポイントとして、けっこう速いテンポの曲だというところ。
「遊びで弾くんだから遅いテンポでも良くない?」
と言われてしまいそうだけど、子犬のワルツをゆっくり弾くと何の曲弾いてるのかわかりませんよ。笑
というわけで、チェルニーの練習曲を♩=120以上で弾けたら問題なく「子犬のワルツ」に取り組めるはず。
もちろんこれも、必須条件というわけではないです。
ただこれくらい弾けないと、練習が大変すぎてイヤになってしまうんじゃないかな〜
といった感じです。
小学校4年生以上が目安
これは単純に手の大きさです。
あまり手が小さいと演奏する時の負担が大きいです。
手の大きさには個人差があるけど、理想をいえばオクターブが届くくらい。
オクターブが届くとかなり楽に演奏できますよ。
逆にいうと、オクターブが届かないとかなり大変なはず。
続いては‥「いや、まだ初心者レベルなのだけど、それでも何とか弾いてみたいよ!」
という方のために、意外なほど弾ける魔法のような方法をご紹介します。笑
初心者でも子犬のワルツが弾ける3つの方法【難易度の超越】
いや、楽ではないですよ‥笑
ただ「最短距離はこれかな?」
というコースをまとめました。目を通しても無駄ではないはずです!笑
その1:最低条件は「チェルニー30番」を3曲
これ以下だとさすがに厳しいです‥
まずは気合いを入れて「チェルニー30番」を3曲ほど練習してみてください。
テンポも♩=120以上で。
何年かピアノの経験ある方が、毎日3時間ほど1ヶ月にわたって練習すれば、おそらく到達できるはず。
楽譜は、全音のものでOKです。
その2:Des dur(変ニ長調)の音階は必須
音楽って基本的に音階からできているんです。
なので本当は、全調の音階が弾ける方が良いです。
ここでは最短距離をいく!ということで、Des dur(変ニ長調)だけ練習してみてください。
「なんでDes dur?」というと、もちろん子犬のワルツがDes durだから。
子犬のワルツの中にもDes durの音階はいたるところに登場します。
なのでDes durの音階が弾けないのに、子犬のワルツを弾くのって例えると
「たし算ができないのに、方程式をとく」みたいな感じ。
このDes durの音階も真剣に取り組めば、1週間くらいでなんとかなるはず。
「音階ってどんな楽譜を使うの?」
という方は、「ハノンピアノ教本」というものがあるので、それを使ってみてください。
その3:イメトレはピアノでも有効!
上記の2つが、
「余裕で弾けるぜ!」って方にオススメの方法はイメトレ。
イメージトレーニングのことです。
スポーツの世界だと、イメージトレーニングって当たり前になりましたね。
ピアノも同じで「頭の中で弾けたことをイメージする」ってすごく上達させてくれます。
「どうやってイメージするの?」というと、それはすごく簡単。
一番いいのは、「名演奏を聴く」。
これに尽きると思います。
ページ下記で、最高の「子犬のワルツ」の演奏をご紹介していますので、そちらを参考にしてみてください!
続いては‥「子犬のワルツ」って名曲であると共に「小学生が練習するのにも最適な曲だな〜」
と思っています。
その理由は、、
子犬のワルツを小学生にもオススメする5つの理由
有名な曲はモチベーションが上がりやすい
「あ、この曲知ってる!」とか「この曲好き!」
っていうものがあると、ピアノってすごい上達します。
ピアノってちょっとサボればすぐ下手になるし、そして基本的に練習って大変ですね。笑
だからこそ、好きな曲を見つけたり、好きな曲を練習するのってすごい大切。
「子犬のワルツ」はそんな小学生が惹かれやすい魅力を持った作品に思います。
動きがスピーディー
「だから何?」
っていうと、それは練習曲としての側面もあるということ。
「好きな曲を練習してたら、テクニックまでついてきた!」
なんていうのは本当に最高かと思います。
一石二鳥というヤツです。
英語では「1分間のワルツ」(ミニットワルツ)
子犬のワルツは短いです。
日本だと「子犬のワルツ」って呼ばれているけど、海外だと「ミニットワルツ」と呼ばれているくらいです。
つまり1分間で演奏できるということ。
短いと何が良いかって、譜読みが簡単だといのがポイント。
小学生にとって、譜読みが難しいというのはネックポイントです。
つまり、はじめから取りかかりやすいということ。
ペダルの練習に最適!
子犬のワルツと同じくらいのレベルの作品としては「バッハのインベンション」とか「ソナチネ」あたりがあるけど、ペダルってそれほど使わないですよね。
ショパンは逆にロマン派の作曲家なので、ペダルなしで演奏するのが不可能なほど。
そして子犬のワルツの場合、左足のソフトペダルも使った方がさまになりやすいです。
「名曲」「ペダルを使う」「ペダルも複雑じゃない」とこんな3拍子そろったピアノ作品ってそこまで多くない印象です。
そんな意味でも小学生に子犬のワルツはオススメです。
「3拍子」日本人は苦手‥
ヨーロッパの人の心には3拍子が刻まれているけど、日本人には基本的にないですね。
日本人の踊りというと「盆踊り」とか。
ワルツというのは、もともとヨーロッパの貴族の踊りです。
日本人の魂にはない感覚かと。
実際、日本人の子供さんがピアノに取り組むと3拍子がとにかく苦手。
ところが、ピアノってもともとが西洋の楽器だから、3拍子の曲ってたくさんあるんです。
「子犬のワルツは3拍子に慣らせてくれる」
とそんな魅力ももっています。
続いて「子犬のワルツ」をうまく演奏する方法!
子犬のワルツをうまく演奏する世界一カンタンな方法
あんまり具体的なことは、ピアノを習っている先生にでも聞いてください。笑
とはいえ、この方法はレッスンを受けるより上達する可能性が高い方法です。
真剣にこの方法を行うと周囲がびっくりするくらい上手に演奏できるはず!
その方法とは、、「名演奏を聴く」ということ。
と名演奏をご紹介する前に、聴く時のポイントをまとめてみます。
- とにかく真剣に聴く
- 何度も聴く
- 心で聴く
- 自分でも真似できるようなイメージで聴く
今ってYouTubeとかであまりにも簡単に聴くことができるから、逆に真剣に聴くことってできないんです。
昔はレコード一枚、すごい高かったそうです。(世代ではないけど‥)
僕自身の経験だと、高校生の時に聴いてみたいCDがあるけど、どこにもないので色々な図書館を自転車でまわったりしていました。笑
ようやく手に入れた時は死ぬほど真剣でしたよ。笑
今ではググれば一発で聴けます。笑
それでは山ほど「子犬のワルツ」の演奏を聴いた経験のある僕がオススメを3人ご紹介してみます。
オススメはすべてAmazon Music Unlimitedで聴くこと。詳しくは下記をどうぞ。
-
Amazon「Music Unlimited」クラシック音楽を聴いた感想
続きを見る
その1:ディヌ・リパッティ
「ピアノの歴史上、最高の名演は?」
と聞かれたら、間違いなくディヌ・リパッティと答えます。
ディヌ・リパッティとは33歳で夭折してしまったピアノの超天才です。
数少ない録音だけを残し、この世を去ってしまいました。
そしてその数少ない録音だけで、今でもピアノの歴史上最高の評価を得ています。
そんなディヌ・リパッティがこの「子犬のワルツ」を演奏しています。
ハッキリ言ってこれ以上は望めないほど素晴らしい演奏です。
どんな演奏かというと「スタンダードな表現でありながら、崇高な演奏で、ピアノの神様か!?」と思うほど。
またリパッティについては、下記の記事でさらに詳しく解説しています。
-
ディヌ・リパッティを語る【ショパンとバッハの名盤あり】
続きを見る
その2:ジャン・マルク・ルイサダ
ジャン・マルク・ルイサダは、現代でも活躍する最高のピアニストの一人。
ショパンコンクールでも入賞経験のある、現代のショパン弾き。
そんなルイサダもリパッティを尊敬しているそうです。
ルイサダといえば、ワルツやマズルカなどの舞曲を特に得意としていますね。
僕自身、昔ルイサダのマズルカ全曲演奏を聴きに行ったことがあるけど、ものすごい感銘を受けました。
とはいえルイサダの演奏はリパッティとは全く違った表現の演奏。
例えてみると、フランス人的なウィットに富んだ、変幻自在な演奏。
「あ〜こんな演奏もアリ何だな〜」
と、子犬のワルツの魅力だけでなく、ピアノの魅力についても気づかされる名演です。
日本人っの演奏ってとかく「真面目な方へ、真面目な方へ」と行きがちだけど、そんな思いをぶっ壊してくれます。笑
その3:ギャリック・オールソン
ギャリック・オールソンもショパンコンクールで1位をとった現代の名演奏家です。
「子犬のワルツ」というと、「可愛い曲で可愛い演奏」
とそんなイメージがあるけど、あるけどオールソンの演奏は、全く違った表現の演奏です。
言ってみれば、ごついおっちゃんの演奏する「子犬のワルツ」です。笑
よほど、体や指がゴツくないとこんな演奏にはならない‥
それゆえに聴いてみる価値の高い名演だと思っています。
「あ〜こういう表現もあるんだな」と思っていただけたら幸いです。
子犬のワルツの楽譜はどれを使うべき?【重要】
「楽譜なんてどれでもいいのでは?」
というと、そんなことは全くないです。
正直なところをこっそりと書くと「こんな楽譜出版してしまうのか!」と思うことも多々あります。笑
オススメの楽譜は3つだけ。
音大や専門家、ショパンコンクールなどでも使われているのは99%は3つのうちの下2つだけです。
小学生にもはじめからいい楽譜を使って欲しいな、というのが正直なところ。
僕自身、子供の頃「子犬のワルツ」を練習する時に使用したのはパデレフスキ版。
今でもこの楽譜を使っていますし、この楽譜を紹介してくれた先生には今でも感謝しています。
では3通りご紹介してみますね。
全音のピースを使う
もし「ちょっとだけ子犬のワルツに挑戦してみたい!」
みたいな方には、この全音のピースがオススメです。
理由としては、とにかく安く気軽に手に入るということ。
あくまでもこれ1曲だけを演奏するなら、です。
デメリットとしては、楽譜の耐久性、信頼性、1曲だけではコスパが良くないという点です。
とはいえ、1曲だけサクッと練習してみるには優秀な楽譜です。
パデレフスキ版
もし迷ったらパデレフスキ版がオススメ。
このパデレフスキ版はポーランド音楽出版社が制作した楽譜で、ピアニスト「パデレフスキ」によって監修された楽譜です。
解説と注釈を邦訳して、楽譜の部分はまったく手をいれず原典をそのまま踏襲しています。
ショパン演奏のスタンダード・ヴァージョンとして日本のみならず世界中のピアニストに最も愛され、広く使われている楽譜。
エキエル版
このエキエル版は、1960年からピアニスト「ヤン・エキエル氏」が中心になって進められた国家事業の一つとしてつくられた、ナショナル・エディション研究です。
2010年にナショナル・エディション全巻が刊行されました。
2005年には初めてショパン国際コンクールの正式楽譜として認定されています。
僕も2005年頃からこの楽譜を見ているけど「あれ?」と思う音がいくつか含まれるのも事実。
あくまでもこの楽譜を参考にしつつ、というのが現状だと思います。
はじめの一冊としては、やっぱりパデレフスキ版の方が使いやすいですね。
2022年現在「エキエル版の方がかえって良いかも」と思い、少し意見を変えています。詳しくは下記をどうぞ。
-
【比較】ショパンのおすすめ楽譜「選び方の解説あり」
続きを見る
まとめ:子犬のワルツの難易度は?小学生にもオススメ!
まとめると、
- レベルは中級!
- 小学生にもオススメ!
- 上達スピードが上がるかも!?
- 名演奏を聴くのがオススメ!
- やっぱりいい楽譜を使った方が良い!
とこんな感じです。
好きな作品で、ピアノが上達できたら最高ですね!
それでは終わります。
最後までお読みいただきありがとうございます。