こんにちは。
大天才ミハイル・プレトニョフの魅力「プレトニョフ何がそんなにすごいの?」について語ってみました。(もちろん主観です!)
ちなみに個人的に、「今、世界で誰が1番ピアノの才能ある?」と聞かれた時に「グレゴリーソコロフ、アンドラーシュ・シフ、マルタ・アルゲリッチ」と悩みつつ、「プレトニョフ!」と答えます。
それくらいとんでもなくすごい方だと思っています。
この3ヶ月ほど「プレトニョフ以外の演奏を聴きたくない…」というような病にかかってしまって、手に入りそうなプレトニョフの演奏をすべて聴いたと思います。。(YouTube動画もたぶんすべて)
さらにプレトニョフの調律や、演奏法を考えてみたり…、とにかくプレトニョフ病にかかってます…笑
この体験をもとに本記事を書きました。
ちなみに上記のプレトニョフの画像は、AIに「プレトニョフの画像をつくって!」とお願いしてたまたまできたもの。
最近のAIすごい…ではさっそく!
天才「プレトニョフ」の経歴をサクッとわかりやすく
なるべくわかりやすくしました!
- 1957年ソビエト連邦ロシア共和国アルハンゲリスクで生まれる
- 13歳でモスクワ音楽院に入学
- 1978年、チャイコフスキーコンクールで1位
- 1990年ロシア・ナショナル管弦楽団を設立
- レパートリーは、モーツアルト、ショパン、シューマン、ロシア作品、マイナー作品、編曲も多数
- 愛犬家(上記の写真、よく見ると犬柄)※Twitterからの引用
プレトニョフはピアニストでもあり、指揮者でもありますね。
有名な逸話「シゲルカワイ」を愛用
それは一度ピアノを弾くことを「やめている」ということ。
そしてカワイの最高級ピアノである「シゲルカワイ」に出会って、再びピアノを弾きはじめたことは有名ですね。
ジャパン・アーツさんの記事も面白いです。
またこのなかで「プレトニョフは楽譜に忠実」とあるけど、「忠実なのもあるけど、猛烈に楽譜を変えて演奏する」こともあるのがプレトニョフの特徴かな?と。(例えば、チャイコフスキーのピアノ協奏曲の冒頭はフォルテ(強い)だけど、ピアノ(弱い)で演奏など)
プレトニョフの何がそんなに「天才」?→結論「進化」
プレトニョフのすごさを、主観で語ってみました。(上記は同じくAIツール(MyEdit)で作成)
それほどはずしてない自信はあります。笑
- 常に「進化」している
- 自分の言葉で音楽を語る
- テクニックの完璧さ
これを順番に。
1. プレトニョフ→「常に進化」
プレトニョフってなんとなく「やる気なさそう…」という感じがするけど笑、実はすごい向上心のある方だと思います。
若い頃の演奏ももちろんすごいけど、一番すごいのは、直近での演奏。
イメージはこんな感じです。
- 20代:才能のスバ抜けた優秀な学生(参考→YouTube動画)
- 40代:巨匠、名人芸(参考→YouTube動画)
- 60代:演奏が神がかってる…(参考→YouTube動画)
参考動画として、40代と60代は同じモーツアルトの協奏曲へのリンクになっています。
聴き比べると、間違いなく2023年の演奏の方が素晴らしい…。
ベートーヴェンも「巨匠になって、神になった…」みたいな伝説があるけど、プレトニョフも似ているなと。
現在のプレトニョフの演奏を聴くと、「より自由に」になっていて「音楽はもっと自由だよ」といっているように感じます。
さらにピアノで「語る」を意識しているようにも思います。
言い方を変えると、音楽の悟りをひらいたような印象を受けますね。
なので「プレトニョフのオススメ演奏は?」と聞かれたら「なるべく晩年」と答えるようにしてます。
2. 自分の言葉で音楽を語る
偉大なピアニスト(コルトー、ホロヴィッツ)が自分の音と、フレーズで音を語ったのと同じようにプレトニョフも語っています。
いい意味で19世紀的で、「プレトニョフにしかできない演奏」というのが何よりの魅力。
おそらく日本の音大や、コンクールでプレトニョフ的な演奏をしたら基本的に評価が低くなると思います。
例えばこのチャイコフスキーのコンチェルト。
基本的に、この演奏をしたら日本のコンクールでは間違いなく予選だと思います。。
しかし国際コンクールではぶっちぎりの1位もありえるかと。
ここに音楽の難しさがありますね。
3. テクニックの完璧さ「ポリーニとは違う」
プレトニョフは、どんな曲を演奏していても「難しそう…」と感じることはゼロです。
「あれ、プレトニョフが簡単そうに弾いてるからマネしてみよう!」と思ってマネすると、こんなにすごいことをしていたのか!と驚くはず。
実際にプレトニョフの演奏する「美しき青きドナウ」を聴くと「簡単そう…」と感じるかもです。
しかし、これはものすごい難曲でラ・カンパネラより普通に難しいです。(実際に両方、弾いてみた感想として。ちなみにプレトニョフは音を減らすなどの工夫をしてます。それらもすべてマネして弾いてみました)
音色を細部までコントロールしていて、ポリーニとは違ったテクニックの完璧さだなと。
このほかプレトニョフのテクニックを体感できるYouTube動画は下記です。(リンク切れの可能性あり)
プレトニョフは「自分はヴィルトゥオーソではない」と語っているけど、イスラメイにはその要素があると思います。
プレトニョフ聴くべき名演奏
リンク切れの可能性があるものの、YouTube動画とCDの2つでオススメ演奏をまとめてみました。
プレトニョフの名演の特徴として、「録音よりライブが得意」なのかな?といった印象を持っています。
なのでオススメは、基本的にYouTubeにころがっているライブ動画。
プレトニョフのオススメYouTube
- シューマンのピアノ協奏曲(これぞ巨匠の名演!2021年の演奏とあって、あまりにもすごい演奏です…)
- シューマンのアラベスク(同じく素晴らしすぎる名演。これ以上のアラベスクは聴いたことあったかな?)
- ショパン ワルツop64-2(ショパン晩年の作品。この作品の魅力を完全に引き出してくれてます)
- ショパン ノクターン遺作(有名作品だけど、これ以上はない…というレベル)
- ショパンリサイタル2023(最新のライブ録音。新しい境地といった感じ)
このあたり、神がかった演奏だと思います。
アルゲリッチとの共演
スタジオ録音ならこれがオススメ。
同じく天才のアルゲリッチとの共演です。天才✖️天才ということで、最高の演奏。
この演奏は、プロコフィエフが作曲した作品をプレトニョフが編曲してアルゲリッチと共演しているのです…。
つまり、プレトニョフは編曲と演奏を担当しているわけで…
ちなみにプレトニョフは指揮者でもあります…
スバ抜けた音楽の才能をもった方ですね。
現在CDは絶版になっていてAmazonのストリーミングでしたら、聴くことができます。
リスト作品のCD
プレトニョフの魅力が詰まりまくったのがこのリストのCD。かなり有名で人気のCDでもあります。
ライブ的な魅力はもちろんないけど、プレトニョフの美的感覚を知るのにすごく良いCDです。
また最近でしたらAmazonの「Music Unlimited」で聴くのもオススメです。(普段使っている方は、こちらから聴けます)
それでは終わります。
最後までありがとうございました!