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アルド・チッコリーニ「わが人生 ピアノ演奏の秘密」をレビューしつつ…

アルドチッコリーニ

こんにちは。

名ピアニスト、アルド・チッコリーニの著書をレビューしてみました。

本記事では、

  • 前半:アルド・チッコリーニについて
  • 後半:チッコリーニの著書のレビュー

の構成になっています。

また本記事は、ピアノを勉強している方のお役に立てるような内容になるように、工夫しています。

ピアノの上達のヒントになるかもなので、参考にしていただけたら嬉しいです!

 

ピアニスト【アルド・チッコリーニ】について

アルドチッコリーニ

アルド・チッコリーニは、一言でいうと、フランスに在住したイタリア人ピアニストの巨匠です。

ピアノ演奏だけでなく、パリ音楽院の教育者としてもたくさんの実績がある方で、とにかく偉大な方。

 

チッコリーニの経歴やエピソードのまとめ

  • 24歳のとき、ロン=ティボー国際コンクールで優勝
  • 1983年まで、パリ音楽院で教鞭をとる
  • フランス近代音楽の解釈で、知名度が高い
  • リスト、モーツアルト、ベートーヴェンの演奏でも評価が高い
  • 若い頃は、いわゆる「速弾き」だった

 

巨匠アルド・チッコリーニの聴くべき名盤

その1:サティ作品

サティが今、これほど有名な曲になっているのは、このチッコリーニの功績です。

それゆえ、「これぞサティ!」といった演奏で、まず聴くべき名盤だと思います。

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その2:ドビュッシー  前奏曲

チッコリーニは、イタリア人だけど、フランスに住みフランスで活躍し続けたピアニストです。

それゆえ、近代フランス音楽の解釈としてチッコリーニの演奏は、今でも模範演奏のような評価を受けています。

特に評判が良いのが、ドビュッシーの前奏曲。

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その3:ショパン ノクターン

チッコリーニは、ショパンを特にたくさん演奏したわけではないけど、ノクターンは素晴らしい名演を残しています。

晩年になってから録音したもので、「音楽の真髄を探った…」というような演奏で、感銘を受けます。

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チッコリーニの著書「わが人生 ピアノ演奏の秘密」をレビュー

アルドチッコリーニ

アルド・チッコリーニは、フランスのパリ音楽院で長いこと教鞭をとっていただけあって、この本の中にはピアノの上達のヒントになるところがたくさんありました。

 

アルド・チッコリーニの著書の特徴

  • 前半は、伝記のような内容
  • 後半は、ピアノの上達のヒントを与えてくれるような内容
  • 訳を書いているのは、名ピアニストの海老彰子さん

この本のすごいところは、海老彰子さんが翻訳をしているところだと思います。

海老彰子さんは、前回のショパンコンクールでも日本人で唯一、審査員だった方です。

フランスで学ばれた方で、もちろんチッコリーニからピアノを学ばれた方。

プロの翻訳家でなく、ピアニストが翻訳しているため、ピアノを勉強している方にも、伝わりやすい書き方になっているところが魅力です。

 

チッコリーニの著書で、感銘を受けたところ

私は、生徒に「先生」と呼ぶことを禁止しました。「アルド」と呼んで、君と呼んでもらいました。

才能のある子は、自分でできるので、先生の役割は限られます。

ピアノを教えるときは、謙虚であることを学ぶべきです。

日本で、いきなり名前で呼ばれたらドキっとするかもだけど、ヨーロッパの有名な先生は、みんな同じようなことをおっしゃってますね。

小澤征爾さんも、著書「ボクの音楽武者修行」の中で同じようなことを語っているし、

ピアノの名教師アリエ・ヴァルディ先生も「私を先生でなく、アリエ!と呼ぶように」とおっしゃってました。

とはいえ日本人は「プロフェッサーヴァルディと呼ぶ人がほとんどなので、まだまだだ」とおっしゃっていたのは印象的です。

 

チッコリーニの名言などをまとめてみた

著書の中から、チッコリーニの名言と役に立ちそうな発言をまとめてみました。

  • ベートーヴェンの作品106のフーガの勉強が役に立った
  • 私のピアニストとしての夢は「人の声を真似る」ことです
  • ピアノの初心者にも、音に関する感覚を教えなくてはならない
  • 頭の中で、ピアノを勉強するのは重要です
  • 完全なリラックスではなく、いつでも緊張の緩和ができることが大事(少し難しいので著書をお読みください…笑)
  • ピアニストは、作曲の勉強をするべき
  • 手は鍵盤を「つかむ」感覚が大事
  • ピアノはレガートが難しい、練習するべき
  • 私のお手本は、カルロス・クライバー(指揮者)

他にもまだまだあるけど、ざっくりまとめるとこんな感じです。

ピアノの初心者の方には、参考にしにくいと思うけど、ある程度のレベルの方には、すごく勉強になる内容になっていると思います。

 

チッコリーニが推奨する演奏

この著書の中で、チッコリーニはクリスティアン・ツィメルマンとアルフレッド・コルトーの演奏するショパンのバラードは、

「これこそがまさしく、そうなのだ」と言っています。

ちなみに僕も同じ意見です…

下記のディスクだけど、すごい名盤ですね。

 

まとめ:アルド・チッコリーニの著書をレビュー

アルドチッコリーニ

チッコリーニの著書はこんな方にオススメ!

  • 音高、音大に通っている
  • 中学生以上であれば読めると思う
  • ピアノを教えている

ピアノの初心者の方が読んでも、もちろん楽しいと思うけど、内容が役に立つのは、ある程度ピアノが弾けるようになった方だと思います。

(名教師チッコリーニにアドヴァイスがもらえる、という意味で…)

それからチッコリーニが名教師だったということもあり、ピアノの教え方を勉強するのにもすごく役に立つ印象でした。

ショパンコンクールで唯一の日本人審査員であった海老先生が学ばれたことの一部を、本から吸収できるという意味では、値段の10倍くらいの価値があるのでは?

というよう思います。

それでは終わりです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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